自分用の備忘録です.
自分で開発している Qbilinux をインストーラーを使わずに手作業でインストールするための方法を記載しておきます.久しぶりに作業すると忘れていることがあるので....
前提条件としては別パーティションに Qbilinux がインストールされていてそこからブートしているものとします.同じパッケージング方式を使っているので Plamo Linux / Slakware 上からでも大丈夫そうな気はします.(過去は大丈夫でしたが,今も大丈夫かは不明です)
また,インストールしたいパッケージ一式がローカルディスク上にあることが前提です.https://qbilinux.org/pub/qbilinux-0.4/x86_64/ などから一式,もしくは必要なパッケージファイルを手元にダウンロードしておく必要があります.
アーキテクチャが異なっていても下記手順は利用できます.x86_64 上から aarch64 や armv7l 環境を構築するなど.
1. インストールしたいパーティションを準備してマウント
下記コマンド例は /dev/nvme1n1p6 にインストールする方法を記載します.
ファイルシステムを作成します.ファイルシステムは例では ext4 を使っていますが,自分の好きなものを使っていただいて構わないと思います.
% mkfs.ext4 /dev/nvme1n1p6
インストールするパーティションを適当なところにマウントします.
% mount /dev/nvme1n1p6 /mnt/
2. パッケージ展開
/home/toshi/work/master/ftp/qbilinux-0.4/x86/qbilinux 以下にパッケージがある場合,下記のようなコマンドになります.
% cd /home/toshi/work/master/ftp/qbilinux-0.4/x86/qbilinux
% find . -maxdepth 3 -name *.txz -type f -exec /sbin/installpkg -root /mnt {} \;
find でインストールパッケージをリストアップして,exec で installpkg コマンドを実行しているだけです.展開先は -root /mnt オプションで先ほどマウントしたディレクトリを指定しています.
上記は全パッケージを選んでるけど必要な物を選んで,installpkg コマンドに渡せば良いです.
3. fstab ファイルを作成
下記のような感じの fstab を /mnt/etc/fstab に作成してください.
swap パーティションが存在しない場合には swap の設定は必要ありません.swap パーティションのデバイス名は各自の環境に合わせてください.また / のデバイスは先ほど指定したインストールパーティションになります.
それ以外はそのまま記載する形で良いでしょう./home などが必要な場合には適当に追加してください.
/dev/sdb3 swap swap defaults 0 0
/dev/nvme1n1p5 / ext4 defaults 1 1
/dev/sr0 /cdrom iso9660 user,ro,noauto,exec,iocharset=euc-jp 0 0
none /proc proc defaults 0 0
none /sys sysfs defaults 0 0
none /dev tmpfs defaults 0 0
none /tmp tmpfs defaults 0 0
none /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0
none /proc/bus/usb usbfs noauto 0 0
4. ブートローダでそのパーティションからブートできるように設定
grub を使っている場合には grub-mkconfig コマンドなどを使って cfg ファイルを作成すれば良いかと思います.
5. 手動インストールパーティションからブート
ブートローダーを使って手動インストールパーティションからブートします.途中で root パスワードの設定プロンプトが出てくるので設定.その他,諸々設定スクリプトが自動で走るのでしばらく待ちます.
login プロンプトが出たら root でログインします.パスワードは途中で設定したものを使用します.
6. 各種設定など
ネットワーク設定とか X 設定とか手作業で行います.
netconfig.tradnet コマンドとか xfconfig コマンドとか使えるかもです.ただし,
export LANG=ja_JP.utf8
に設定しておかないと文字化けすると思います.
あとは必要なユーザーを adduser.
現在使っている環境やバックアップ環境から必要な設定ファイルをコピーするのでも良いです.
以上で普通に使える環境が出来上がるかと思います.
いろいろと前提条件はありますが,インストーラを使ってインストールするよりも早いかなと.