Qbilinux 日記

Linux に関係することだけではなく,最近は一般的なコンピュータやガジェット関係についても記載してます.

Linux from Scratch を軽く目を通してみた

ざっとしか見たことなかったので,なんとなく改めて Linux from Scratch (以下 lfs) に軽く目を通してみました.

lfs って,ディストリビューションに頼らずに,手作業で一から Linux 環境を構築するためのドキュメントです.http://www.linuxfromscratch.org/lfs/read.html あたりに文章があります.松山さんが翻訳された日本語のものも https://ja.osdn.net/projects/lfsbookja/ あたりにありますね.

ざっと見た所,適当なデバイスの /tools 以下に基本的に必要なコンパイル環境などを作成したあとで,chroot してから /tools 以下の開発環境を使って本体の環境を構築していく形ですね.いきなり適当なデバイスに環境を作って行くのではダメなのかな?と思ったけど,lfs ではパッケージ管理システムがないのでパッケージ入れ換える方法がないからなのか.

ってことで /tools 以下にコンパイル環境を構築して一回クッション的に使ってるのね.

仮にパッケージ管理システムがあったとしても,いきなり本番環境構築だとパッケージを入れ換えた瞬間に依存関係が壊れるといろんなものが動かなくなるので,改めて考えてみると,やっぱり /tools 以下に一度開発環境を作成する形の方が合理的ですね.実際,手元で Plamo の野良環境をいじってると,依存関係が崩壊して立ち上がらなくなってしまうことがざらですからね.

lfs 自体は x86/x86_64 を前提に書かれているみたいですけど,何のソフトをどの順番でコンパイルしていけばいいかが体系立てて書かれていますので,いろいろな CPU 用の環境を作るマニュアルとしても割と良い資料として使えそうですね.いじっている時には何となく依存関係は覚えていますけど,久しぶりにいじろうとすると,どういう順番だっけ?ってなることが多いですから.忘れっぽいのは私だけかもしれないけど.:-)

けど,x86/x86_64 じゃやない環境で使おうとすると,こまかいコンパイルパラメータは lfs のママではダメで少し調整する必要があるかなとは思いますけどね.

どうやってディストリピューションって作るのかなって思っている方は lfs の資料は見てみると面白いかもしれません.あと,lfs の他にも lfs をさらにリッチにした環境構築や各種ツールのための blfs, alfs, clfs などいろんな資料もあります.

以上,参考まで.