Qbilinux 日記

Linux に関係することだけではなく,最近は一般的なコンピュータやガジェット関係についても記載してます.

Qbilinux 開発について(その70): 現状のリリースバージョンの状況と開発版の状況など

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,Qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

先日,開発用マシンの CPU 入れ替えなどを行なっていたら,環境が安定しなくなってしまったのでしばらく作業中断していました.最近,ようやく落ち着いてきたので,ぼちぼちと作業しています.トラブル詳細に関してはまた後日にでも書こうかなと思っています.結果的には全く安定しなかったので,マザーボードも交換しました.

で,相変わらず 0.4.0 の方はセキュリティフィックスとかバグ修正をぼちぼちと.

先日書いたように,一部のファイルは current の方から持ってくるように修正していたりします.あとは,ちょっと例外ですけど firefox とか openjdk は ESR, LTS のバージョンが上がったのでそちらのバージョンにアップデートしました.いつまで 0.4.x 系をメンテするか分からないので,最新 LTS にしておいた方が無難かなという判断です.

current の方から持ってきたファイルの中にはパッケージ管理周りのファイルもあったりするので,現状で 0.4.1 として一旦リリースしようかなと思っています.変更点としてはパッケージの xz ファイルの解凍を並列に行うように少しだけ手を入れてあります.このため,インストールやパッケージのアップデートが早くなっているかなと思います.また,それに関連して hdsetup パッケージもアップデートしているので get_pkginfo コマンドでパッケージの自動アップデート行おうとするとこけるので注意が必要です.詳細はリリースノートなどに記載します.

...ということで get_pkginfo コマンドのデバッグをしていたところ,全く動作しない.
症状としては wget でファイルとってくる時にエラーになっていました.どうして?って思ったらどうやら qbilinux.org サイトのサイト認証の期限が切れていてエラーになっている様子.Let's Encrypt を使っていて,かつ自動更新するように設定していたはずですが,どうやらホームページを更新した際に自動更新できなくなっていた様子.以前は concrete5 でホームページを作っていましたが,baser に入れ替えた時に設定変更するのを忘れていたらしい.

設定を変更したところ,無事更新もできて get_pkginfo コマンドも実行できるようになりました.ふう.

一方,current の方もぼちぼちと作業.

開発用のマシンの入れ替えしていた時に,何度も強制的に電源オフを繰り返していたせいで current 用の作業を行っていた SSD が使いもにならなくなってしまいました.パーティションにエラーが出まくって,いくら修復しても終わらない.仕方がないので再フォーマット.ということで,これまで行っていた作業は振り出しに戻ってしまいました.

仕方なく,gcc や glibc のアップデート作業から始めたんだけど,昔,どうやってアップデートしたのかすっかり忘れてしまって大ハマり.やっぱり,備忘録代わりにメモをきちんと残しておかないとダメですね.

対応方法の概略は過去の blog に少しだけ書いていますが,詳細に書いておくと,最初に gcc を更新した後に glibc を更新.その環境で gcc をコンパイルしようとすると glibc の /usr/include/bits/statx.h 中でエラーになります.どうやら #if __glibc_has_include ("linux/stat.h") のマクロ展開ができない様子.ファイルの有無を自分で調べて,if 文を使わないように手作業で修正.手元の環境ではファイルが存在しなかったので関連する箇所は全部コメントアウトしました.その状況で gcc をコンパイル.その後,glibc を再びコンパイルし直したらオッケーでした.

基本部分の入れ替えができたので,再び徐々に各種ツール類を最新にアップデートしている感じです.python 3.9 に入れ替えようとして結構苦戦.3.8 から 3.9 の差分って結構大きかったのね.

並行して,パッケージビルドスクリプト周りもちょっと気になる箇所があるので手を入れようかなと思っています.そのため,ビルドスクリプト自体は過去互換がなくなるかもしれないですが,まぁ,ビルドスクリプト自体を使っている方はほとんどいないかなと思いますので問題ないかなと.:-P

とりあえずそんな感じで作業しています.

まぁ,近いうちに 0.4.1b1 の iso ファイルを作成して公開するようにしたいと思っています.で,特に問題なければ 0.4.1 にしたいなと.(http サーバーの SSD 残容量がほとんどないので 0.4.1 関連を公開する時には Plamo って名前がついている過去のファイルは消してしまうかと思います...)

Linux 開発用に AMD Ryzen 9 3900 を購入してみた

これまでは AMD Ryzen 5 2400G を使っていました.4C/8T な CPU ですね.

最近,コンパイルなどに結構時間がかかるようになってきたので,流石に限界かなぁと思って置き換えようかなぁと.firefox や thunderbird のビルドだと1時間以上かかるんですよね.昔はもうちょっと短時間 (30分くらい?) だった気がしますが,ソフトウエアもどんどんでかくなっているので....

ちなみにここのブログに Ryzen 5 2400G を購入した時のことを書いていますが,2018年8月にアップしていますので約3年間使っていたことになります.

toshi-mtk.hatenablog.com

新しいものは何にしようかなと思いましたが,ざっと調べた感じ AMD Ryzen 9 3900 が良さそうだったのでこれを購入してみました.

Ryzen は 5000 シリーズが発売されたので 3000 シリーズが値下げされていたのと,3900XT や 3900X などと違って無印の 3900 はバルク専用なのでさらに安価.また,12コア24スレッドあれば5年くらいは使えそうかな.単純にコア数だけで比較しても処理速度はこれまでの3倍くらいにはなるかな.マザーボードはこれまで使っていたものがそのまま使えるので CPU 置き換えだけで大丈だな.オンボードグラフィックがなくなるけど,まぁ,2400G でも最近オンボードグラフィックは使っていなかったから問題ないかな....などと色々と考えてこれを選択しました.

で,さすがに近所でを売ってるお店がなかったので通販で購入.ものはこんなかんじ.
バルクなので簡易パッケージですね.

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使っているマザーボードは GIGABYTE の B450 I AORUS PRO WIFI ですが,ざっとマニュアルを見たところ,BIOS のアップデートが必要らしい.ということで,交換する前に BIOS アップデート作業.一気に新しいバージョンのものを入れようとしましたが,エラーで入りませんでした.地道に少しずつアップデートしないとダメなのね.念のために,現在公開されている最新の BIOS までアップデートしました.ホームページから BIOS ファイルをダウンロードして USB メモリにコピー,BIOS 画面を立ち上げてアップデートという作業の流れですが,流石に何回もやると結構時間がかかりました.はい.

その後,さっくり CPU を交換.そのほかの環境はこれまでと同じ.で,立ち上げたところ BIOS で無事認識されました.万歳.

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自分で開発している Linux 環境 (qilinux) を立ち上げてみたところ,CPU コアが8個までしか認識されていない.どうして?って思ったら kernel の CPU 上限数が 8 という設定になっていました.CONFIG_NR_CPUS あたりの設定ですね.設定変更して再起動したところ,無事,12C/24T の環境になりました.

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top コマンドの表示でも24スレッド表示されているとちょっとテンション上がりますね.

kernel の設定変更が必要なので qbilinux に関しては,kernel アップデートの時に設定変更しておこうかなと思います.

けど,CPU 交換した際に,PC ケースのファンを繋ぎ忘れていたみたい.30分後くらいにものすごい勢いで CPU ファンが回っているのに気がついた時にはちょっと焦りました.モニターをつけてなかったのですが,急いでモニターをつけてみたら固まっている状態.おまけに PC ケースを触ってみたところ結構熱い.静音のために低速で回るファンをつけていますが,そんなファンでもあるのとないのでは大きな違いなんだなとちょっと関心してしまいました.

もう一度,ケースを開けてファンを接続.その後は1日中付けっ放しでも安定して動作するようになりました.

個人的にはあんまり細かいベンチマークとかに興味がないのでベンチマークなどはとっていませんが,kernel のコンパイルとかも割とすぐに終わる感じになったので,かなり快適な環境になったかなと思います.

これまでのPC環境は割と納得して使っていましたが,一部を早いものに変更するとほかのところも気になってしまいますね.メモリが 16G なのでちょっと少ないかなぁとか,主に HDD で作業しているのでディスクのアクセス時間が結構遅いなぁとか.うーん,悩ましい.

これまで使っていた 2400G ですが,もう必要ないかなぁということで近所の中古屋さんに買取で持っていったところ,10500円の値段がつきました.ちょっと驚き.3年使ってこの下取りだとコスパは相当いいですね.

まぁ,Linux 開発用の環境も新しくなったので,ぼちぼちと開発も進めていきたいと思います.

そんな感じです.

 

 

Qbilinux 開発について(その69): セキュリティフィックスと current ブランチはじめました

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,Qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

先日,バージョン 0.4.0 として締めましたが,その後の作業についてでも.

ぼちぼちと 0.4.0 のセキュリティフィックスとかバグ修正を行っています.

主にはいろいろとセキュリティフィックスに対応させたりかな.基本的にパッケージバージョンは上げないつもりですけど,パッチ作ったりするのが面倒だったりすると,依存しているもの一式のバージョンを上げたりもします.はい.

また,手元の ThinkPad X270 に新規インストールして気がついたバグなども少しずつ修正.

contrib 以下に収録していた docker などもコンパイルに失敗していたみたいなので作り直し.再び動作するようになりました.

...

一方,次のバージョンのことも少しは考えないとなということで,バージョン 0.4.0 の作業ディレクトをコピーして current 用の作業ディレクトリを作成.

とりあえず glibc とか gcc, llvm を最新にしようかなと思って少しだけ作業しましたが,はまりまくりました.

glibc 2.31 から入った修正が割と厄介ですね.

最初に glibc を入れ替えたらなんかうまくいかない.glibc のヘッダに入っている変更が邪魔をして環境が崩壊.少し前にも glibc のアップデートをやったことがあったんだけど,はまったので先送りにしたんですよね.

試行錯誤した結果,最初に gcc を更新した後に glibc を作って,その環境で gcc のヘッダを手作業で少し書き換えてからもう一度 gcc をコンパイル.その後,glibc を再びコンパイルし直したらきれいな環境になったみたいです.ふう.

書き換えた gcc のヘッダは bits/statx.h あたりだったかな.すでに記憶が曖昧....

まぁ,最近は glibc とか gcc を自前でコンパイルする人ってほとんど居ないんでしょうか?エラーメッセージで検索してみてもほとんど引っかからなかったですから.しかも一回新しいバージョンに移行してしまえば問題なくなりますからね.

作業途中で何度も作業環境を飛ばしてしまいましたが,自分でいろいろといじっていると勝手がわかっているので復旧も楽です.環境が飛んでしまったときには,インストーラーの USB メモリや,ほかのパーティションに入っている linux 環境を立ち上げて,ほかのパーティションにインストールしてある環境を

dd if=/dev/nvme0n1p1 of=/dev/nvmen1p2 bs=16M status=progress

みたいな感じで壊れた環境のパーティションにコピーした後,コピーした環境の /etc/fstab の root partition だけ書き換えてからその環境で立ち上げて,netconfig コマンドでネットワークの設定を修正した後に更新していたパッケージを updatepkg すれば開発用の環境が復旧できるので,まぁ気楽な感じ.環境を飛ばしても dd コマンド一発で簡単に戻せるようにパーティションサイズは全く同じに切ってあったりはしますけどね.

とりあえず,開発環境は最新にできたので current の方はぼちぼちと最新のパッケージ類に追従させていきます.あとは,古いライブラリに依存しているパッケージ類をリコンパイルして古いライブラリ類を一層したいなと思っています.icu とかいろんなバージョンを含めているのでこの機会に.でも,次のバージョンを締めるまでにもたもたしていると,またいろんなバージョンを含める羽目になってしまいそうだけど.:-)

ためしに rustc なども最新にして firefox の最新版をパッケージングしてみたけど,普通にパッケージ作成ができたので開発環境は問題なく構築できているかなと思っています.

他にも current の方ではちょっと気になっていたところがあったのでパッケージ管理周りもいじっていたりします.しばらく使ってみて,問題なさそうなら 0.4.x 系にフィードバックしようかなとは思っています.全体には影響しない修正なので.

まぁ,最近はそんな感じで作業しています.

Qbilinux 開発について(その68): armv7l/aarch64 版の 0.4.0 リリースと今後の予定など

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,Qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

armv7l/aarch64 の 0.0.4rc イメージを公開していましたが,そのままリリースバージョンにすることにしました.ということで,ファイルの中身は同じですがファイル名だけ変更して置き直しました.

インストールマニュアは下記を参照してください.

ホームページの方にもドキュメントを置くようにしたいと思います.

...で,今後の予定ですが,先日も書きましたがしばらくはいろいろと見つかっている不具合を修正していく予定です.セキュリティフィックスもいろいろと出ているみたいなのでその対応とかも.

また,次のバージョンに向けての作業ですが.始めるのはしばらく先になるかなと思っていますが以下のように考えています.

  • デスクトップ環境として gnome も収録しておきたい.作ってる途中でうまく動作しなかったので放置状態...
  • glibc が若干古めなので最新バージョンに追従させたい.
  • もうちょっと仮想環境とかの設定をきちんとしておきたいかな.開発に使える程度に.
  • サーバー用途とかにも簡単に使えるように設定ファイルをもうちょっとまともなものをデフォルトで用意したりとか.手元にサーバー用に使おうかなと思って入手した PC が転がっているので.
  • armv7l アーキだと raspberry pi pico で動かないので armv7l サポートはやめて armv6 系に移行しようかな.
  • arm 系は raspberry pi だけではなく pine64 にも対応させたいなぁ.PCI-E 付きのボードもあるので入手すればいろいろと遊べそうだし,サーバー用途にもいろいろ使えそうだし.手元の pine64 はしばらく放置しちゃってるからな.

    pine64.com

  • arm 版の配布形態をちょっと考えないと.インストーラー形式はインストールに時間がかかるのであんまり意味なくなっているかなぁと.
  • x86 (32bit) の状況が微妙になってきているのでサポートやめようかなぁ.けど,やめるのももったいないので必要最小限だけの環境(サーバー用途に使えるくらい)にパッケージを絞ろうかなぁ.
  • もうちょっとインストーラーを改良したいな.日本語版しかないのもどうにかしたい.
  • パッケージの作成作業ももうちょっと簡単にできるようにしておきたい.今回は kernel だけは arm 実機上ではなく,x86_64 上のクロスコンパイル環境で作成したけど,arm 系全体をどうやって作っていくか含めてちょっと考えたいな.実機での作成だとちょっとつらくなってきてるので.

なとど考えています.どこまで実現できるかはわからないですけど.:-)

なお,これまでと同じスタンスですが,基本的に 0.4.x 系はセキュリティフィックスとかバグ修正のみを行って,開発自体は新しいバージョン (current) で行っていきます.ローリングリリースという形態は個人的にあまり好きではないので....

0.3 は途中で手が回らなくなってしまってセキュリティフィックス自体も放置しちゃってましたが,0.4.x 系は次のバージョンを締めるまでなんとかセキュリティフィックスだけでも維持できていければいいなぁと思っています.

まぁ,今後どうなっていくかはわかりませんが,とりあえず現状はそんな感じのことを考えています.参考まで.

Qbilinux 開発について(その67): armv7l/aarch64 版の 0.4.0rc 実行イメージ作成

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

armv7l/aarch64 の実行イメージを作成しましたので web サイトの方に置きました.ついでにバージョンを 0.4.0rc に変更しました.インストーライメージ自体は 0.4.0b2 と同じものです.

実行イメージはラズパイ4で動作確認しています.

インストールマニュアは下記を参照してください.

しばらく様子を見て,何もなければそのままリリースバージョンにする予定です.(週末くらいには...)

あと,サイトのディスク容量が足りなくなったので Plamo-nora-0.0-20170429, Plamo-nora-0.0-2017925 のディレクトリは削除しました.一応,iso イメージなどは置いてありますが,こちらもそのうちディスクが足りなくなったら削除する予定です.手元にファイルはありますので広大なディスク領域が手に入ったら復活するかもしれないですが,まぁ現状はこれ以上サーバー費用はかけたくないので多分復活はないかなぁと思います.

arm 版の方が片付いたら,いろいろと見つかっている不具合をぼちぼちと修正していく予定です.

とりあえずそんな感じです.

Qbilinux 開発について(その66): armv7l/aarch64 版の 0.4.0b2 イメージを置きました

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

最小環境のチェックしかしていませんが,ざっとインストールできることは確認しましたので,0.4.0b2 の armv7l/aarch64 イメージを web サイトの方に置きました.

ラズパイ4でインストール確認しています.

インストールマニュアは下記を参照してください.インストール済みのイメージに関しても言及していますが,まだ作成は行っていません.

カーネルはすべて x86_64 上のクロスコンパイル環境で作成したものを使う形に変更しました.使っているクロスコンパイル環境は https://qbilinux.org/pub/tools/ 以下に置いてありますがバージョン番号が 10.3 という方を使っています.0.0 の方は gcc 8.2 になっていますが,10.3 の方は gcc 10.3 に更新しました.クロスコンパイル環境のバージョン番号はわかりやすいものにしておい方がよいかなと思いましたので,今回から採用している gcc のバージョン番号をつけるようにしました.

しばらく様子を見て,大きな問題などなければそのままリリースバージョンにしようかなと考えています.リリースバージョンにする前にはインストール済みの sd イメージは作成する予定にしています.

取り急ぎそんな感じです.

今更ながら Xbox Series S の簡単なレビューでも

今更ながら Xbox Series S を購入してみたはなしでもしてみたいと思います.といっても実際に購入したのは発売直後なので,半年くらい前になります.

Xbox Seris S は次世代ゲーム機と呼ばれているものですね.はい.

www.xbox.com

詳しい説明は省略しますけど,Xbox One と互換性は保っています.たたし,kinect 端子はなくなったので kinect ゲームは使えなくなってしまいましたけどね.

最初は Series X にしようかなと思っていたけど,うちには 4k 環境もないし,とりあえず安い方でいいかってことで Series S を選びました.今になってみれば Series X を選んでおいた方がよかったかなとちょっとだけ公開していますけど.その理由は最後の方にでも.

で,Xbox One Series S.

箱はこんな感じ.

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箱を開けるとこんな感じ.

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本体はコンパクトですね.

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端子はこんな感じ.Xbox One と比べると kinect 端子と HDMI in がなくなった感じかな.

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縦置き用の足もついてますね.

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フロント側は USB 1個とコントローラーのペアリングボタン.

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コントローラ.

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Xbox One X と比べてみても一回り以上小さいですね.

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とまあこんな感じ.

初期設定は今時の感じでスマホを使って設定できました.マイクロソフトアカウントに紐付ける感じね.

One X からの移行は,インストールしてあるゲームを One X につなげてある外付け HDD に全部コピーして,その HDD を Series S に接続.あとはアカウントでログインして適当にゲームのアップデートを行うだけで終了でした.で,普段よくやるゲームは外付け HDD から内蔵 SSD に移動.One X は 4k 対応ですが,Series S は 4k 対応ではないので一部ゲームはダウンロードやり直している感じでした.

使ってみた第一印象は,これまでつかっていた Xbox One X とあんまり変わらない感じかな,
まぁ,基本的に上位互換だし UI も全く同じなので当然といえば当然ですね.

けど電源オンしたときの起動の速さや,ゲームの起動の速さ,クイックレジュームに対応しているのでゲームを中断・再開したときの早さは格別ですね.

キビキビと動作するので,一度 Series S を使うと One X には戻れなくなってしまいました,
本体が小さくて,動作音がほとんどしないのもいいですね.

内蔵 SSD の容量が 512G なのでちょっと小さいかな.今時の大容量ゲームだと数本入れるといっぱいだね.まぁ,本体価格との兼ね合いだから仕方ないかな.必要となれば増設用の内蔵 SSD もちょっとお高いですけど追加できるみたいだし.

www.xbox.com

しばらくつかっていてやっぱり HDD と内蔵 SSD だけだとちょっと心許ない感じだったので,今は USB の SSD も接続して使っています,よくやるゲームとは内蔵 SSD,たまにやるものを USB SSD,あんまりやらないのを HDD って感じで使っています.思ったより USB SSD が高速にアクセスできているので,今のところは内蔵の増設 SSD は必要ないかなといった感じ.

まぁ,その他の詳細な使用レポートはいろんなところにあるので,ここではちょっと変わったことを書いてみます.

Series S なので内蔵ディスクドライブがついていないってことで,PC 用の外付け USB DVD を接続してみました.

結果からいうと,DVD Video も,Xbox 360 のゲームもなーんも使えないですね.CD 再生も駄目.何のディスクを入れても認識しないです.ドライブ自体も認識されているのかどうかよくわからない挙動をしています.ということで,ディスクが必要な人は Series X を購入することが必要っぽいです.

ただし,私が試したときの状況がそういう状況だったという感じです.ファームウエアのアップデートなどで今後どうなるかは不明です.はい.対応してくれるとうれしいんだけど,まぁ,普通考えると対応してくれないだろうなぁとは思っています.

これがちょっと誤算だったかな.DVD ビデオくらいは見えるかなとちょっと期待してたんだけど.DVD 再生環境はほかにいろいろ持っているから,まぁ仕方ないかなって感じ.

また,Xbox One X では kodi をインストールして普段からメディアサーバーとして使っていたので,同様に Series S にも kodi をインストールしてみました.kodi 自体のインストールは MS ストアから普通にインストールできます.

使ってみた感じはなんとなく動作が不安定.再生している途中で画像が崩れて止まったりとか.スペックは One X よりも上なので不思議だなぁと思っていましたが,どうやら GPU アクセラレータが原因でおかしくなっているみたい.kodi のメニューからビデオ再生時の設定で「ハードウエアアクセラレーションを許可する - DXVA2」をオフにすることで手元のファイルは安定して再生できるようになりました.

とりあえずそんな感じ.

全体的には動作もキビキビになったので満足しています.値段の割にお得な感じ.

半導体事情で Xbox Series S|X も最近は品不足のようですが,品不足が解消した頃には Series X を買い増ししたいなぁなんて思っていたりします.

簡単ですけど Xbox Series S の使用レビューでした.

 

Qbilinux 開発について(その65): aarch64 版の 0.4.0b1 イメージを置きました

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

ざっとインストールして,X が立ち上がるところくらいまで確認したので,0.4.0b1 の aarch64 イメージを web サイトの方に置きました.
 

ラズパイ4で動作確認しています.デスクトップ環境のチェックをしてみたところ,kde はクラッシュしてしまったけど mate は立ち上がるみたい.

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インストールマニュアルなどは 0.3 のものを参照してください.基本的に変わっていません.
 

前回,x86_64 上で arm のクロスコンパイラ使って arm 用の kernel ビルドを行っていますと書きましたがいろいろとトラブル中.gcc のバージョンとかが古いからかなぁと思って,クロスコンパイル環境自体を作り直していたりします.という状況なので armv7 版などの準備とかはもう少し時間がかかりそうです.はい.

取り急ぎそんな感じです.

Qbilinux 開発について(その64): 少しだけドキュメント作成と ARM 周り調整中

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

少しだけ https://qbilinux.org/document/ 以下にドキュメント作成しました.

インストール関連はあんまり作成していないです.ごめんなさい.

Plamo Linux からいろいろと変更しているパッケージ,インストーラー,iso 作成などの説明が主になっています.一応,公開しているスクリプト一式を使えば誰でも iso ファイルまで作成できるようになっていますが,まだちょっと説明が足りないので徐々に書き足していきます.

また ARM 環境をリリースすべく作業中.

armv7l, aarch 両方のインストールイメージを作成してみましたが,arm7l の方のイメージだとラズパイ4だとブートできない.aarch の方はブートはできました.

ARM とはいっても現状はラズパイ専用ですが,いろんなラズパイ用のカーネルを一通り用意しておかないと,立ち上がらないボードがあることに気づいていませんでした.ということで,全アーキテクチャ用のカーネルを作成するべくスクリプトの調整中です.カーネルのバリエーションが多くなってくるとさすがにラズパイの実機上でコンパイルするのも現実的ではない時間になってしまうので,x86_64 上の ARM クロスコンパイル環境でも実行できるように調整しています.はい.

ちなみに使っているクロスコンパイル環境は https://qbilinux.org/pub/tools/ 以下に置いてあります.x86_64 環境に installpkg コマンドを使ってインストールして,/opt/cross/bin に PATH を通せば使えるようになります.arm-.. が 32bit 用,aarch-.. が 64bit 用のクロスコンパイラになっています.

aarch64 のインストールイメージの方は現状でもブートできましたので,インストールチェックなんかを行っています.けど,パッケージ数が多くなってきて容量も増えてくると,ラズパイ上でインストーラーを走らせるのはあんまり現実的ではないですね.フルインストールするとインストールだけで1日以上かかってしまう感じ.ちょっと配布形態も考えていかないと駄目かなという状況になっているようです.現時点ではこれまでと同じリリース形態をとろうと思っていますが,後追いで変更するか,次のバージョンで変更するかはちょっと考えたいと思います.ちなみにフルインストールするには 32G の micro SD が必要になりますね.

あと,qbiliunx のコミュニケーション用に作成していた google group ですが,全く使っていませんでしたし,今後もメンテできそうにないので削除しました.何名か登録していただいていたようですが申し訳ないです.google group に登録していただいていた方々の個人情報は私の方では一切保存していませんのでよろしくお願いします.

とりあえずそんな状況です.

Qbilinux 開発について(その63): Qbilinux-0.4.0 リリースにします

Plamo Linux 6.x のソース一式からブランチして,qbilinux という linux ディストリビューションをぼちぼちと作成.

いつまで続くのか.

情報などを記載したホームページは https://qbilinux.org/ に,ビルドスクリプトは https://github.com/qbilinux/qbilinux,バイナリは https://qbilinux.org/pub/ 以下にあります.

インストールに関しては (手元で試した限りでは) 大きな問題はなさそうでしたのでとりあえずリリースにすることにしました.

ということで,0.4.0rc1 のイメージをそのままファイル名変更しました.

https://qbilinux.org/pub/isos/qbilinux-0.4.0_x86_64_dvd.iso
https://qbilinux.org/pub/isos/qbilinux-0.4.0_x86_64_dvd.iso.sha256
https://qbilinux.org/pub/isos/qbilinux-0.4.0_x86_dvd.iso
https://qbilinux.org/pub/isos/qbilinux-0.4.0_x86_dvd.iso.sha256

含まれる主なルールのバージョンは下記のとおりです.

  • glibc 2.30
  • kernel 5.10.34
  • gcc 10.3.0
  • llvm 11.1.0
  • emacs 27.2
  • gnome 40.0 (ライブラリ類のみで gnome 本体は含まれていない)
  • qt 5.15.1
  • xfce 4.16
  • kde framework 5.78
  • kde plasma 5.21.2
  • texlive 20210325
  • libreoffice 7.0.5
  • mate 1.24
  • lxqt 0.16.0

contrib の方は (最近動作確認していないので) ちょっと動作するか怪しいですが

  • kodi 19.0
  • docker 20.10.5
  • lxc 4.0.3
  • qemu 5.0.0

なんかを同梱しています.

glibc がちょっと古いのは新しいものを入れたらいろいろとトラブったのであえて古いままにしました.

iso ファイルの容量が DVD の容量を超えていますので,2層の DVD を使うか,USB メディアを使ってください.

あと,使用しているツールのソース類を https://qbilinux.org/pub/source/ 以下に置いてありますが,ディスクの容量の関係から 0.4.0 で使用しているソースのみにして,それ以外のものは削除しました.基本的にネット上で公開されているソースを集めているだけなので影響は少ないと思いますが,手元にはすべて残してありますので過去のソースがほしいなどありましたら直接連絡いただければ,余裕があれば対応できるかもしれないです.

前回の繰り返しになりますが,改めて注意事項を記載しておきます.

手元の環境でテストは行っているつもりですが,このディストリビューションを使用した際に重要なデータを紛失した,もしくはハードウエアが故障した場合の責任は一切負いません.あくまで自己責任で注意しながら使ってください.よろしくお願いします.また,すべてのデータを公開していますが,現状,個人的に使うために一人で作成している状態なので,いろいろとパッケージレベルではバグはありますが,まぁそんなもんかなということでご容赦いただきたいと思います.

しばらくはバージョンアップは行わずにセキュリティフィックスが主な作業になるかと思います.また,引き続き ARM 版の方の締め作業と,ドキュメントの作成も行っていきたいと思います.

何か質問,要望などありましたら,この blog にコメントつけていただくか,放置状態になっていますが slack の方に投げていただければと思います.google group もありますが,そちらの方は閉鎖したいと思っています.

とりあずそんな感じです.